「FXをはじめたいけど、なにから勉強すればいいのかわからない」このような戸惑いから、FXへのチャレンジを躊躇している方は少なくないと思います。
そこでこちらでは、FX初心者が必要とする基本的な知識を解説して、できるだけ失敗を回避しながらスムーズにFXが始められるようにサポートしていきたいともいます。
FXとは
FXは「Foreign eXchange」を略したもので、日本語では「外国為替証拠金取引(がいこくかわせしょうこきんとりひき)」を意味します。
具体的には、色々な国の通貨を交換する取引のことで、交換時に各国の通貨価値の変動によって生ずる為替差益によってお金を増やすことができる金融取引になります。
今はインターネットでFX口座の開設が簡単にでき、サラリーマンの副業としては勿論、学生や主婦でも手軽にFX取引を始めることができます。
FXをはじめるまでの流れ
FXをはじめるまでの流れは、基本的に以下の5ステップになります。
- 口座開設をするFX会社の選択
- WEBから申込フォームへ入力
- 本人確認書類・マイナンバーカードの写し提出
- 審査
- 口座への入金・取引開始
各FX会社によって、若干の違いはあるかもしれませんが、概ね、このような流れを経てFXの取引を開始することができます。
本人確認書類やマイナンバーカードの写しは、写メで撮影したものを提出できますので、口座開設はすべてオンラインで完結することができます。
問題なく手続きが進められれば、最短で即日の取引が可能なFX会社もあります。
FXのやり方・稼ぎ方
FX口座を開設して入金を完了させれば、すぐに取引を始めることができます。
FXでは、取引単位を「Lot(ロット)」と言う単位で表します。
1Lot単位はFX会社によって異なり、多くのFX口座では1Lot=1,000通貨、もしくは、1Lot=10,000通貨としています。
例えば、主要な通貨ペアである米ドル円 (USD/JPY)の取引で10,000通貨の売買をした場合には、10,000ドルの売買をしたということになります。
仮に、1ドル/100円の為替レートだとすれば、10,000ドルの取引は日本円で1,000,000円の取引になりますので、かなり大きな取引をイメージするかもしれません。
しかし、FX取引では「レバレッジ」と言う仕組みがあり、証拠金(自己資金)を預けることで自己資金以上の金額で取引できる仕組みがります。
このレバレッジの仕組みは、国内FX会社では「1倍~25倍まで」と決められています。
以下、通貨単位とレバレッジごとの必要証拠金を簡単に表にしてみましたので、参考にしてみて下さい。
取引通貨単位 | レバレッジ1倍 | レバレッジ5倍 | レバレッジ10倍 | レバレッジ25倍 |
---|---|---|---|---|
4万円 |
||||
4,000円 |
||||
400円 |
||||
4円 |
初心者の場合、できるだけ少ない資金で取引を始められるように、1,000通貨から取引可能なFX口座の開設をおすすめします。
つまり、この場合には1ドル=100円の為替レートの場合、最低4,000円の証拠金があれば取引ができるわけですが、ギリギリの資金で取引することは現実的ではありません。
その為、1,000通貨で取引可能な口座でも、やはり、資金は5万円~10万円が最低限必要でしょう。
仮に、10万円の資金があればレバレッジ25倍の場合、最大250万円の取引が可能と言うことになります。
そして、10万円の資金があれば、1日5,000円以上の利益を出すことは十分に可能ですから、順調に利益を積上げれれば、1ヶ月当たり10万円程度を稼げる計算になります。
投資金額(元本) | レバレッジ1倍 (実質利回り) | レバレッジ5倍 (実質利回り) | レバレッジ10倍 (実質利回り) | レバレッジ25倍 (実質利回り) |
---|---|---|---|---|
(10%) | (50%) | (100%) | 250円 |
|
(10%) | (50%) | (100%) | 2,500円 |
|
(10%) | (50%) | (100%) | 25,000円 |
|
(10%) | (50%) | (100%) | 250,000円 |
これらの取引単位を理解した上で、実際に具体的な稼ぎ方として自分なりの取引スタイルを決めていきます。
FXは、時間軸で分類した4つの取引スタイルがあります。
それぞれ時間軸の短い順に解説していきます。
- スキャルピング
- デイトレード
- スイングトレード
- 中長期トレード
スキャルピング
スキャルピングは、数秒から数分の間に何度も売買取引を行うトレードスタイルです。
1万円程度の少額から取引をスタートでき、短期間で多額の利益を出すこともできますが、適切な損切など瞬時の判断力が求められるので、難易度は高めのトレードスタイルと言えます。
デイトレード
デイトレードは、1日に数回の売買取引をするトレードスタイルです。
ポジションを保有している時間は、数十分から数時間単位になり、大きな値動きに振り回されにくい利点があります。
スキャルピングよりは収益性が劣るものの、初心者から上級者に至るまで幅広い層で選択されるスタイルになります。
スイングトレード
スイングトレードは、数日から数週間で新規注文と決済注文の売買を行うトレードスタイルです。
ポジションを保有している時間が長くなる為、大きな利益を期待できる反面、損失が大きくなってしまうケースもあります。
スイングトレードで利益を出していくには、損切りのタイミングがとても重要になります。
この程度の時間軸の長さから、ファンダメンタルズ分析(各国の経済政策や財務状況を基に本質的な価値の分析)などが生きるようになってきます。
中長期トレード
中長期トレードは、時間軸で示すと数か月から数年に亘ってポジションを保有するトレードのスタイルで、スイングトレードよりも長くなります。
中長期トレードでは、マクロ経済の見通しが利益に直結することなどから、ファンダメンタルズ分析の重要性が一層高まります。
また、中長期トレードでは高金利通貨を取引することで、スワップポイント(金利差調整分)の利益を上げることもできます。
スワップポイントとは、2国間の政策金利差のことで、日本のような低金利通貨を売って、豪ドルのような高金利通貨を買うと、その金利の差額を毎日受け取ることができる仕組みです。
ポジションを保有していることで毎日金利を受取れることから、スワップポイントを目的とするトレーダーも多くいます。
FXで失敗しないための4原則
前項で述べた通り、まずは5万円~10万円の資金でFX取引を開始することが、初心者にとっては無難です
その上で、以下の4項目を自身でしっかりとルール化して取引することが、FXで失敗しないコツです
逆に言えば、この4項目を守れないことが、FXで損失を出す人の最も多い失敗理由と言うことになります。
- 損切りのラインを明確にする
- ポジション保有せず見極めも必要
- ハイレバレッジ取引には手を出さない
- 多数の通貨ペアに手を出さない
損切りのラインを明確にする
保有しているポジションで、自身が予想した以上に損失が発生した場合、事前に明確な損切りラインを決め、そして、それを確実に実行することが重要です。
「いつかレートが元に戻って損失が減るのでは」「損切りをした途端レートが戻ったら損をする」
勿論、レートが元に戻って損失がなくなることもあり得ますが、更に損失が拡大することも当然考えられるわけで、大きな損失に繋がればFX取引の続行が不可能になります。
損切りラインは損失を最小限に抑え、改めて取引を再開させる余力を残すために絶対に必要です。
ポジション保有せず見極めも必要
FXで失敗する人の傾向として、「ポジションを保有していないと儲けに乗り遅れる」そんな考えから、常にポジションを保有して1日に何回も取引を繰り返すケースがあります。
こうなると不必要な取引が増えて、結果的に損失に繋がりやすくなります。
取引へ参入するタイミングの見極めは重要で、「今はポジションを保有するタイミングではない」と判断したならば、静観することもFXで失敗しないコツと言えます。
ハイレバレッジ取引には手を出さない
日本では、預けた証拠金の最大25倍でFX取引ができます。
しかし、当然ながらハイレバレッジでの取引ほど、リスクも大きくなります。
特に初心者の場合は、2~3倍の取引を進めながら経験を積んでいくことが大切です。
多数の通貨ペアに手を出さない
FX口座では、いくつもの通貨ペアが用意され取引の選択ができます。
「儲けを大きくするため」或いは「損失が発生した通貨ペアの補填のため」との考えから、多数の通貨ペアに手を出し過ぎるケースがあります。
しかし、複数の通貨ペアを抱えすぎると売買管理が散漫になってしまい、利食いや損切りのタイミングを逃してしまうこともあります。
初心者の場合は、まず流動性と安定性がある通貨ぺは1~2つに絞り取引を徹底することが失敗しないコツです。
最低限覚えておきたいFX用語
FXでは、取引に関する様々な専門用語が使われます。
やはり、知識を高めておくことは重要で、多くの専門用語を知っていることでスムーズな取引が可能になります。
ただ、一度に大量の専門用語を覚えることは困難ですから、最低限知っておくべき用語のみを勉強してから取引を開始しましょう。
- レバレッジ
- スプレッド
- スワップポイント
- ロスカット
- 損切り
レバレッジ
FX取引で使われる「レバレッジ」とは、所有する資金以上に取引できる仕組みを指します。
FXでは、預けた証拠金の最大25倍まで取引が可能です。
例えば、10万円あれば最大250万円までの取引ができるのです。
したがって、資金以上の取引で大きな利益を出すことも可能です。
スプレッド
スプレッドとは、各国の通貨を売買する際に発生する手数料のようなものです。
例えば、日本円を米ドルへ交換する場合、米ドルを日本円へ交換する場合、それぞれに異なる交換レートが提示されます。
この交換レートの違いによって生み出される差額が「スプレッド」と言い、外貨両替に対応した金融機関の取り分になります。
スワップポイント
スワップポイントは、二国間の金利差によって発生する利益、または損失を指します。
スワップポイントは、保有するポジションを決済して解消しない限り毎日発生します。
売買することなく保有しているだけで継続的な利益を得られる可能性もありますが、逆に、マイナススワップになった場合には、損失分を支払わなくてはいけません。
ロスカット
ロスカットは、FXで一定の損失が出てしまった際に、強制的に決済されてしまうシステムのことを指します。
ロスカットがあることによって、トレーダーがFX口座内にある金額以上の損失を防ぐことができます。
ロスカットされる基準は利用するFX会社によって異なります。
損切り
損切とは、予想外の展開で損失を抱えた際に、その損失を確定させて売買することで、ロスカット、または、ストップロスとも呼ばれます。
損失をできるだけ小さく抑えるために、事前に撤退ラインを明確にすることが重要で、感情に流されずルールを順守することが利益の積み上げにも繋がります。
初心者におすすめのFX口座
それでは最後に、初心者にも使いやすいおすすめのFX口座5社を紹介します。
それぞれ、チャートの見やすさと豊富な機能が特徴です。
また、高額のキャッシュバックも魅力です。
- 松井証券FX
- LIGHT FX
- みんなのFX
- DMM FX
- LINE FX
松井証券FX
取引単位:1通貨から
通貨ペア:20ペア
デモトレード対応:あり
キャッシュバック額:最大1,000,000円
松井証券FXは、1通貨から取引可能な口座で、まずは「少額から始めたい」と言う方にはおすすめです。
また、証券口座としても老舗的存在の松井証券ですから、こちらのFX口座も取引ツールが豊富で、公式LINEで取引サポートを行うなどサービスも充実しています。
LIGHT FX
取引単位:1,000通貨から
通貨ペア:29ペア
デモトレード対応:なし
キャッシュバック額:最大1,000,000円
LIGHT FXは、初心者向けのわかりやすいツールが特徴です。
また、マニュアルも用意されているので参考にしながら取引を開始することができます。
取扱している通貨ペアも豊富で、中国人民元/円やロシアルーブル/円など、他の取引所にはない通貨も扱っています。
みんなのFX
取引単位:1,000通貨から
通貨ペア:29ペア
デモトレード対応:あり
キャッシュバック額:最大1,000,000円
みんなのFXは、LIGHT FXも運営しているトレイダーズ証券が提供するFX口座です。
最大の特徴は、自動売買(システムトレード)が利用できることで、取引のタイミングがわからない初心者だけでなく、時間に制約のある会社員や感情的な取引を行ってしまう人にはおすすめです。
DMM FX
取引単位:10,000通貨から
通貨ペア:21ペア
デモトレード対応:あり
キャッシュバック額:最大300,000円
DMM FXは、初心者からプロのトレーダーまで幅広い層に人気があり、使いやすさ、わかりやすさはも勿論ですが、高性能チャートを採用している点が特徴です。
取引単位が10,000通貨からではありますが、デモトレードもあるので、しっかりと相場観を掴んでから本番に挑めます。
LINE FX
取引単位:1,000通貨から
通貨ペア:23ペア
デモトレード対応:なし
キャッシュバック額:最大300,000円
LINE FXは、とにかく口座開設が簡単で、最短3分でFX口座の開設ができます。
重要情報はLINEで通知されるので、専用アプリを開いて自分で情報収集する手間も省けます。
まとめ
FXは、取引スタイルのルールを決めて手堅く運用すれば、初心者でも十分に利益を出すことができます。
また、平日の24時間取引が可能なことから、会社勤めをしている人は勿論、主婦や学生でも自分のペースに合わせて取引することができます。
まずは、基本的な知識を当ブログで習得して、実際に運用経験を積上げることが、FXに慣れ、そして自分なりの取引をスタイルを構築する第一歩になります。
今回の記事の他にも色々なFXに関する情報を発信していますので、是非、当ブログを参考にチャレンジしてみて下さい。